日曜日

彼は考えていた。

雨か……

朝からサークルのバーベキューに行くため彼は車を走らせていた。


途中よった大きなデパートを出たときにはすでにその冷たい粒は彼のほほにあたっていた。


なんてこった。


彼は思った。


しかしここでやめるわけにはいかない。

今日の事だって結構計画たててやってきたんだ。

雨なんかに負けるものか。


彼は車を走らせ続けた。

キャンプ場に着いた時、雨はけっこう本格的になっていた。

屋根があるからバーベキューはできるものの、これではな……と彼は正直思っていた。


しかしはじめてみてすぐに思う。

楽しい。


そう彼は大切なものを忘れていたのだ。


自然は偉大である。

しかしそれを感じるのは彼自身である。

彼の中にそれを超えるもっと偉大なものがあればその自然さえも軽く超えられるのだ。


彼は深くうなずいた。