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昨日はすいませんでした。
いろいろなことから逃げ、寝ました。
今日のバイトの乱が終わったらがんばります。
というわけで、今日は勤労感謝の日だったので、人に感謝することを唯一の楽しみとしている俺は、感謝してきました。
はいもちろん嘘です。
行く前から憂鬱にとらわれ、あ〜行きたくねぇ〜と思いながら行きました。
バイト先に着くと案の定そこにはこんな小さな店に感謝されたい人であふれかえっていました。
そして感謝の心を使い切ってへとへとになっている先輩と交替し、感謝を体からあふれさせ仕事し始めました。
始めて少しして気づきました。
ペース配分間違えました。俺の有限の感謝の心は俺の間違った配分と、予想外の多さの被感謝者(お客様)により、2時間たつころにはすでに乾き切っていました。
そして、中身がなくなったビールサーバーのようにプスプス言っていた俺の感謝サーバーはいつしか逆流を始めていました。
お客様は神様だは(まぁ最初からそんなこと思ってませんが……)お客様は俺を殺す悪魔だ。に変化し、かろうじて作っていたつくり笑顔も、いつしか怒りマークに変貌を遂げているのでした。
しかしそこまでレベルアップした俺は逆に動けました。
なにせ、神を崇める今までの態勢から、悪魔を倒すをいう目標に変化したわけです。
悪魔を倒すほうが必死になるに決まってます。
考えてもみてください。教会でお祈りすればレベルが上がりますか?敵を倒して経験値を得てこそレベルアップするのです。
躊躇はしません。細かい技で戦い続ければ逆にHPもMPも消費してしまうのです。大技で一発で決めます。
そうして100人は悪魔を倒し、もう少しで分身の術が習得できそうになった頃、ようやく次のバイトの人が来ました。
マジで、瀕死の状態で、回復ポイントを見つけたようなあの喜びでした。
助かった。思わず本当にそう言ってしまいました。
そして俺はパーティーを外れ、帰路に着きました。
家に帰ると、戦場で得た経験値をどう振り分けるか聞かれました。
まずは迷わずHPに費やしました。
どうやら俺は何かを配分するのが下手なようです。
経験値を分け切り、見てみると、まどろみに墜つに使う経験値が残されていませんでした。